専門学校の卒業も間近。就職も決まり、就職のお祝いももらえそうなので、いいギターをまず買おう、と決めていた。
だから、これまで三年間使ってきたFG−402Bなどは、手放してしまおうっと思った。それで、友達に譲ったのだった。
就職して、2年。職場に「フォーク同好会」が出来た。みんなモーリスやヤマハを使ってる。自分だけギルドとか使ってるのもねー。そんな中友達がフォーク同好会でギターを習い始め、FGー400Dを買った。自分も、昔のギターが懐かしくなり、FGー402Bがまだ売っているかもと探しに出かけた。しかし、FG−402Bを買ったのは、5年も前。どこの店にもあるはずもない。オレンジラベルからベージュラベルの機種に変わっている。それで、まあ仕方なくFGー202Dを買ってきた。FG−402Bが金だらいみたいにキンキンしていたので、こちらはバランスがよくてキンキンしてなかった。一番ベーシックモデル。
エゾ松合板のトップと、マホガニーボディー。音の立ち上がりを強調した音作り。オレンジラベル「B」シリーズのフォークタイプのボディに比べるとやや平ぺったくて、長い。
所蔵ギターの中で最も古い。1982年にゲット。だから、24年間に渡って所有していることになります。
安いギターでも、弾けば弾くほどいい音になる。ことを信じてこのギターを一生懸命弾いてきました。
すごくこなれた音になってます。
こんだけ弾きこなれたギターもそうはないと思います。
もう塗装はハゲハゲ。ペグもガタガタ。傷だらけ。
弦を張り換えてあげると、このギター。はっとするような音がします。
案外バランスがよくて、あのどれない。
その頃、ヤマハの浜松工場でギターを作るパートの仕事をしていたと言う人の話を聞いたことがある。
あんなのねー、パートのおばさんが機械でねーどんどん作っているのよ。
値段違ってもどれも同じ様なものなのよって。
浜松のパートのおばちゃんが作ってくれたんなら、ありがたいし。
流れ作業で、つくって、これだけそこそこ安定したギターが出来ると言うことは、
機械がいい。
作業工程がしっかりマニュアル。
部品とかが合板で安定している。
ってことかなー。
ヤマハのギターはその頃、フレット音痴がなくて、あたりはずれがない、と評判がよかったのです。
このギターを弾きながら、FGの板がエゾ松の単板で、ボディーがマホガニーで、バックだけは単板でー、ネックは、マホガニー、指板は黒檀がいいなー。そんなFGがあったらいいんー。なんて、思いをめぐらせるのも楽しくて。
でも、そんな高級な材質を使ってギターを作ったら、もうFGじゃないよね。
でも実は、オールドのFGには、すでにそんなのがあった。FGー500Fとかすすごそう。
また、その後、トップ単板のフォークタイプボディのFGも出たのであった。
FG−402CやFG−403など。どちらも中古の楽器店で見たためしがない。
数年後、といっても10年以上後、2002年にFS−355(あとのページにあります)と言うモデルが、フォークタイプとしては、久しぶりにトップの材が単板のモデルが出た。
そして、2003年FGの集大成として、THEーFGやTHE−FSなどオール単版のFGが発売されたことは、うれしい限りだった。
( 文 2006.2.23 )
もうイヤというほど弾いている。最近は、倉庫保管だったが、1月の連休で気になる3本を出してきて録音することに。
さすがに、一年ぶりくらいに弾くのだけれど、音はこなれている。
低音の弦は、ダダリオライトのEXPの長く使える高いやつ。それが全然錆びてない。前回弾いたときも、数回弾いてしまいこんだのだろう。
高音の2弦、3弦は切れていたので、高音3本はダダリオ・フォスフォーブロンズ・カスタムライト。
ずいぶん安いギターを弾き込んでしまった。25年弾き込むなら、もっといいギターにするんだった。
柔らかくて、こなれた、こなれた音がする。はっとするほどきれいだなと思う瞬間もある。
( 文追加 2007.1.9 )
エゾ松トップがいい感じで日焼けしている
マホガニー合板のバック
この二枚は2002年撮影
ここからは今回、音を聞けるようにした時の新しい写真(2007.1.8)
フォークタイプでも、オレンジラベルの後期
FG−202Bや152Bと比べて微妙に
細長い感じでひらぺったい感じ。
金色に光る印刷。
普通のデザインの駒
シンプルなドット
マホガニー合板サイド&バック
シンプルなペグ
使い込んでハゲハゲ
ベージュラベル
モデル名 | YAMAHA FG-202D |
製作年 | 1980〜83年 |
top | エゾ松合板 |
side & back | マホガニー合板 |
neck | ナトー |
fingerboard & bridge | オバンコール |
ラベル | ベージュ |
弦長 | 636mm |
生産地 | 日本製 |
特徴 | オレンジラベル後期の「B」ナンバーのフォークボディーより少し長い。音の立ち上がりのインパクトを強調した音作り。ラインナップ中一番ベーシックモデル。 |
購入時のエピソード | 1982年。出たばかりの新品をリアルタイムで購入。シモクラ。 FGー402Bを手放して二年目のこと。職場に「フォーク同好会」があり、その友達がFGー400Dを買った。それに影響されて。この頃にはFGー402Bは、すでにどこの店にもなくて、オレンジラベルからベージュラベルに変わっていた。 マイ所蔵ギターの中でもっとも古い。 |
15_FG-202D_little_brown_hill_20070108