連休中、名古屋のおばあさんがやって来た。
おばあさんは89歳になる。早いものだなー。
おばあさん、おばさん、おばさんのご主人さん,おじさん
の四人で、遊びに来てくれた。
突然話は、35年前にさかのぼるが。
ちょっと、さかのぼりすぎっすかね。
ひかない、ひかない(^ _ ^)
名古屋は、子供の頃から、たまに行っていた。
九州は福岡(こどもの頃住んでいた)から大阪まで列車で出て。
大阪から新幹線に乗って名古屋まで。
絵本につばめ号というのが出ていた。フロントの部分に三本線が入っていて当時は、一番かっこよかった。
大阪まで出る列車の窓から、操車場にその列車を見るのが楽しみだった。
新幹線は、まだ開通して間がなかった。古い話だ。
自動ドアが面白くて何度も試していたら、そのうちおこられた。
名古屋から名鉄ー犬山行きーに乗って、岩倉で降りて、小牧空港へ向かうバスに乗ってと。(こどもの頃はよくわからない。はるばるきたなーって思うだけ)
名古屋は、おふくろさん方の実家である。
当時、おばあさんの家は食堂をしていた。
店の調理場の奥の急な階段を登ると二階へ上がる。
二階への入り口は、ふたの様になっていて、それを開けて部屋へはいる。
秘密の基地のようで面白かった。
年のわりと近いおばさんがいて(Kさん)、よく遊んでもらった。親戚が大勢いて、あちこち遊びに連れて行ってもらっている。
こどものわたしが、とくに遊びに行ったときに気になるのは、
やはり犬だった。
この食堂の二階の部屋にペケさんという犬がいた。
こどものわたしは、遊びに行くと、このペケさんとよく遊んだ。
ついかまいたくなる。
でも、ペケは、頑張って付き合ってくれていたが、
ある日ついにうるさがって、おこって、
「うー」っとうなって、
カプリとわたしの手を噛んだ。
たいしてけがもしなかった。
でもきっと泣いたと思う。
それから、怖いというより、機嫌のよくないときもあるので、
恐る恐るご機嫌を伺いつつかまうようになった。(やっぱりかまうのよ)
噛まれたとはいうものの、
わたしの中でペケさんはけして悪いイメージがない。
むしろ、ペケさんに会うのは楽しみだった。
あるいは、楽しみにしていたのは、わたしのほうだけだったかも。
ペケさんにすれば、
「ウフォー、あのガキがまた来るゾー。ヤベーな」
と、思っていたかも知れない。
こどもの頃の、ペケさんの思い出である。
こちらに引っ越してからは、名古屋はずいぶん近くなった。
ペケさんが死んでしまったあとも、おばあさんのところへゆくと
いろいろな犬たちに、会うことが出来た。
(つづく)
その二