「おばあさんやってくる その三」



 そして、うちへやってきたのが、そう、
ソーラさんとアスカさんである。

 アスカさんは、これまで、子犬を一匹産んでいる。
一匹だけとのことだ。

 その、子犬は、ぶちの子犬だったとのこと。
白と茶と黒のブチ。

 そんな、ミニダックスみたことがない。
でもやっぱり、そういう子犬は、体が弱かったんじゃないかな。
 間もなく、死んでしまったとのこと。
悲しいアスカさんなのだ。

 たくさん子犬を産んでいるリュイやココはアスカさんよりも
まだ体が一回りも大きいという。
 ソーラさんに比べるとアスカさんは胴回りなど丸々として丸太のようだ。
 そのアスカさんよりさらに大きいのだという。
ずいぶん大きいなー。

 ソーラさんの同期の姉妹(変な言い方)のココも
数回お産をしているとのこと。
 そういえばソーラさんも我が家へきて4年半になるなー。
いつまでも、お嬢様とおもっていたけどな。

 今日も、朝ベランダへ出るように、ゲージの扉を開ける。
アスカさんは、さーっとベランダへ飛び出していった。
ソーラさんはといえば、何を考えているのか。
小屋から出ないで怪訝な顔で考え込んでじっとしている。

 「変なやつだなー」

 抱えてベランダへ出してやる。
まあ、しぶしぶと、まんざらでもない顔でベランダへ出た。

 これもソーラさんらしくていいと思う。

         (つづく)   


     その四